2007/06/05

CITY OF GOD

ライフ・アクアティックで、Seu Jorgeの存在を知ったわけですが、それ以前にも映画で見ていたことに気がつきました。

シティ・オブ・ゴッド
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アレッシャンドレ・ロドリゲス
フェルナンド・メイレレス カチア・ルンジ


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60年代末から70年代、ブラジルのリオデジャネイロにあるスラム街の話。 シティ・オブ・ゴッドと呼ばれるその街は私達が抱くリオのイメージ、コパカバーナやイパネマの娘などとはかけ離たもの。公営住宅との名のもとに、放火や洪水で他のスラムから流れた人々を押し込めた貧民街です。その街で強盗をしながら生計を立てる3人の少年の姿を3つのパートで描いています。

まず驚いたのが、これが事実に基づいた話であるということ。少年たちの身近に溢れるドラッグも、強盗も殺人も日常のこと。いかにもラテン系のはじけるような少年たちの笑顔と音楽と、現実に起こる出来事のギャップにも驚き。それだけヘビーな話にも関わらず、現地での、固定カメラを使わない生々しい映像とスピーディーな展開で、見せる事を意識した完璧な編集は素晴らしいとしか言いようがない。冒頭から惹き込まれ、一気にラストまで走り続けてしまう感じです。

セントラル・ステーションという映画で(←これも超いい!)、売店で万引きをした男の子がいとも簡単に銃殺されてしまう場面に唖然としたことがある。ちょっと前に、日本で事故を起こしたにも関わらず、逮捕される前にブラジルに逃げ帰った男を報じたニュースで、現地のレボーターらしき人(おそらくブラジル人)が「ブラジルでは殺人は珍しい事ではありませんが、日本では大きな問題になっている」と伝えているのを聞いたときも驚きました。身近に死のある世界に暮らす人たちの明るさと、子供たちの目の輝きが不思議でならなかったけれど、それが生きる術というか、もう陽気に生きるしかないのかもね。

サッカーフランス代表のシセ選手がシティ・オブ・ゴッドのモデルになった街の出身と話題になりましたな。しかし2006年ワールドカップ直前、中国との親善試合で相手のラフプレーにより骨折。残念ながら出場は叶いませんでした。ワールドカップ後にジダンが中国との親善試合に出場拒否してこれまた話題になったけど、その発言の良し悪しは別として、気持はちょっとわかるよ。誰だって親善試合で怪我したくないものねぇ。

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