2007/07/26

深い河

インドで有名な山賊が、32年間の逃亡の末にとうとう射殺されたそうです。山賊といっても密猟者や違法で森林伐採する人たちから森を守ったり、裕福な人から奪った財産で自分自身が属する位の低いカーストの人達に食料を与えたり。貧しい人達からは称賛される存在だったとのこと。

近い将来、間違いなくインドは今以上の超経済大国になるのでしょうな。その一方、格差が当たり前の文化になっていて、衣類から食料まで徹底的に差別され、上のものが下のものに対してふるう暴力もなんとなく許されちゃってる国とどうやって付き合ってゆくのかな、と思う事しばしば。カースト制度も法律上は廃止されたらしいけど、あくまでも形式的なことだけで、人の意識がそんなに簡単に変わるとは思えないし。漠然と、カースト=民族の違い、みたいな感覚? ま、お国柄だし〜って感じ? 実際、他国がどうこう言う事じゃないけどさ。でもインドの人たちだって、みんながそれを当たり前に受け入れているわけじゃないよねぇ。日本でも頻繁に格差社会なんて言葉を耳にするようになりましたが、何から何までスケール違いすぎでよくわかりません。

深い河 (講談社文庫)
4062632578
遠藤 周作


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インドと聞いて思い出す本は、遠藤周作の深い河。途中から涙ながらに読みましたが、確か出版直後のことなので、それってもう13年も前のことなんだ? 月日の過ぎるのは早いよほんと。

衝撃的なストーリーなので、多かれ少なかれ読めば影響を受けてしまうと思います。敬虔なクリスチャンとして知られる遠藤周作が何故インド?と思いつつ読み始めたのですが、私自身が宗教に対してこだわりがないからか、あまり宗教色を感じなかったよう気が。まあそれが"深い河"ってことなのでしょうか。今読んだら違う印象を受けるかも知れないね。

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