2008/01/18

テラビシアにかける橋

昨日17日、テラビシアにかける橋の試写会に行ってきました。



学校ではいじめられ、両親にも構ってもらえず、我慢とあきらめる事が当たり前の日々を送る小学5年生のジェスの唯一の楽しみは、空想上の生き物をスケッチブックに描くこと。そんな中、隣の家に芸術家夫妻と1人娘のレスリーが転校してきます。明らかに田舎町では浮いて見える個性的なファッションのレスリーにジェスも次第に心を許し、偶然見つけたツリーハウスを拠点に、ふたりで空想上の美しい王国テラビシアを築いてゆきます。

これ素晴らしく良かったです。何回か映画館で予告編を見て、面白そうだなーとは思っていたのですがこれほどとは。上の動画だとファンタジー要素が色濃く描かれていますが、全体的に見てそれほどでもない。ロード・オブ・ザ・リングなどとは違い、子供たちの空想から生まれたイマジネーションが元になっているので、ファンタジーが苦手な人でも受け入れやすいんじゃないかな。冒頭、ジェスが描いたイラストが動き出すところから惹き込まれ、徒競走のシーンで完全に引っ張られてしまう感じ。よく走る子供たちなんですが、その疾走感がまた心地よく、あっと言う間の2時間弱でした。全てが自然であざとさのない演出。突然訪れる悲劇も描きすぎず、潔さを感じました。

それでまた子供たちがビックリするほど役にハマってて! まあ普通に考えりゃ演技が上手ってことなんだけど、もうその役本人としか思えないよ!ってくらい、当たり前に馴染んでいて感心しちゃうよ。レスリー役のアンナソフィアはチャーリーとチョコレート工場とかリーピングのイナゴ少女役とかでその可愛さは充分知っていたのですが、ジェス役の男の子、どっかで見たよねーー?と思ったらザスーラに出てた子だった。大きくなったね君! あと、ジェスのお父ちゃん、よく見る顔だけど誰だっけーー?と思って見てたんですけど、途中で水銀ターミネーターじゃん!と気づき、思わず小声で「あ!」と言ってしまいました。

私よりずっと以前に試写を見た友人が「バンズラビリンスより良かった」と言っていましたが、私の中でパンズ・ラビリンスは揺るぎない場所にあるのでそこまでは申し上げません。でも、その気持ち分かる。バンズ・ラビリンスはスペイン内戦時の話だから、悲惨度も全然違うし比べるのもなんだけど、テラビシアは自分の息子の体験を綴ったという児童小説が原作とあり、現代に生きる私達には感情移入しやすく受け入れやすいんじゃないかな。なにしろ想像を遥かに超えるほどの素晴らしさ。こんな良い映画タダで見ちゃ申し訳ないんで、もう一度、お金払って見て来ます。

0 件のコメント: