2008/04/09

華氏451

[シネマトゥデイ映画ニュースより] レイ・ブラッドベリのSF小説「華氏451度」をフランク・ダラボン監督が再映画化する作品で、主演に予定されていたトム・ハンクスが離脱したことが明らかになった。「彼と再び一緒に仕事を出来ることを楽しみにしていたのだが、彼には他の仕事があって、本作を降りなければいけなくなったんだ」と監督のダラボンがMTVに語った。ダラボンとハンクスは1999年の映画『グリーンマイル』でコンビを組んでいる。

これ見て初めて華氏451度(ハヤカワ・SF・シリーズ)がハリウッドで映画化されるという事実を知りました。原作はレイ・ブラッドベリが1953年に発表した、情報はすべて映像・画像と数字だけ、本などの書物は全てファイアマン(焚書隊)により消却され、所有者も拘束されるという架空の社会を描いたSF小説です。

と、ざっくりあらすじを書いただけでも恐ろしいですな。文字はNGなので、もちろんブログなんてもってのほか。有害な情報がもたらされることなく社会の秩序が保たれているように見える一方、市民は思考と記憶力を失い、数年前の出来事も曖昧にしか思い出せなくなってしまいます。こわいーー。ちなみに華氏451度(摂氏233度に相当)は紙が燃え始める温度。何年か前のマイケル・ムーア監督による華氏 911という映画のタイトルはこの小説にちなんでいます。でもブラッドベリはそれを快く思っていないみたい。

ウは宇宙船のウ (小学館文庫) 私がレイ・ブラッドベリの小説を読むきっかけになったのは小学生の頃か? 萩尾望都の漫画、ウは宇宙船のウを読んで。目から鱗の面白さで、それがブラッドベリ原作と知り読み始めたわけですな。当時、筒井康隆や小松左京は読んでいたけど、それが初めて読んだ外国作家のSF小説だった気がする。なんというか、今まで読んだ小説のどれとも違う色が目の前に広がってゆく感じで、面白くって仕方なくて、次から次へといろんな作品を読んだのを覚えています。凝り性なんだよね。普段の何気ないニュースや情報から突拍子もないこと妄想してしまうのは、子どもの頃にブラッドベリとか筒井康隆とか星新一読んでた影響かなーと今思った。

華氏451 (ユニバーサル・セレクション2008年第7弾) 【初回生産限定】 華氏451度は1966年にフランソワ・トリュフォー監督により一度映画化されています(タイトルは華氏451)。撮影はニコラス・ローグって贅沢だよね〜。もちろん小説も申し分ないのですが、映画は映画で超面白かった。さすがトリュフォーって感じの小技が効いてて、映画ならではの面白さが詰まってます。フランク・ダラボン監督も今までの作品からして、原作ファンも満足できるものを撮ってくれるんじゃないかなーと思うけど。どうでしょ。

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