2007/08/30

シッコとTAXI4。そして苺とチョコレート

映画シッコを見にシネコンまで。上映時間までかなり開いていたので、丁度その間に収まるTAXI4も見てみました。

シリーズ4作目にして初めてTAXIを見るわけです。以前、DVDをレンタルしたものの見てる途中で寝ちゃったんだよね。今回は大丈夫かな?と思いつつ観賞。上映してから気がついたのですが、吹替え版だったよ。しかも声が全然合ってねー。主人公2人をオリラジが吹き替えているみたいなんだけど、下手ってわけでもないような気もするのですが、あの顔からこの声出ないよね?大人の事情にしても程があるよね?ってくらい合っていませんでした。

そして肝心の映画の内容ですが、超くだらなくて大笑いしたわ。ピンクパンサーにカーアクション加えたって感じなんでしょうか。ピンクパンサーは大好きですが、このシリーズを映画館で見ることは2度とないだろうな。でも、あまりのくだらなさに何度も大爆笑したのは事実。冒頭にシセ選手が出ていて、それだけでOKって気分です。でもこの映画、本当にフランスで人気あるの?

続いてシッコ観賞。アメリカの医療制度をテーマとした、マイケル・ムーア監督のドキュメンタリーです。

いやーたまげた。日本人で良かった。日本の保険庁の方々がどんだけアホでどーしようもないか散々報じられていても、アメリカよりずっと恵まれてるわ!と、完全に間違った錯覚を起こすくらいひどい話でした。

アメリカの医療保険未加入者の多さは以前から伝えられていますが、保険に加入しているにも関わらず、なんだかんだと理屈をつけて保険金を支払わない医療保険会社&と製薬会社、それに癒着しまくりで一般人の声をいっさい無視する政治家たち。この映画では、崩壊しつつあるアメリカ医療制度を徹底的に描いています。

なにしろ保険会社の対応のひどさに驚いたわ。よくそんなものが野放しになってるよね。救急医療を受ける際は、救急車に乗る前に連絡してくれないと保険金払えないとか。なんのギャグかと思いました。どんな状態で電話しろと?

ただ、対比させるために登場させたイギリスやフランスの医療制度に関しては、かなり都合良く、いいとこばかり見せているんじゃないかなーという感じも。誰もが手軽に当たり前に医療を受けられるための代償(税金とか)は、やはりそれなりに大きいんじゃないかと思います。

他に紹介された国では、カナダはよく分からないけど、キューバの医療制度は実はものすごく優れているというのは事実らしいですな。キューバこそ不思議の国だよ。ガチガチの社会主義国なのに、そこから生まれる音楽はどれも陽気でハッピー。貧しい国にも関わらず、乳児死亡率はアメリカより低く、平均寿命も先進国並み。アメリカの医療難民たちがキューバに渡り、優しく医療を施される場面には涙が出そうになりました。アメリカでは15,000円くらいする薬も、キューバで買えば10円以下。本当にどーなってるの?

私がキューバわからん!と思い始めるきっかけになったのがこの映画。

苺とチョコレート
ホルヘ・ぺルゴリア ウラディーミル・クルス ミルタ・イバラ
B00005NJUO


主人公の学生ダビドがホモセクシュアルの芸術家ディエゴと知り合い、最初はその趣味嗜好に不信感を抱きつつも、親しくなるにつれ芸術に対する熱意や温かな人柄に惹かれてゆく。というのが大筋です。タイトルの苺はキューバでは同性愛の象徴らしいですな。ベルリン国際映画祭で特別賞を受賞したことで話題になりました。

キューバと言えばカストロと赤、そして社会共和主義国家という、重くて堅苦しいイメージしか抱いてなかった私にとって、これはかなり衝撃的。お国柄からしてゲイや同性愛に強い偏見があることが容易に想像できるだけに、こんなテーマの映画作れちゃうの? そんなに自由なの? と驚いたのでした。

なんて言いつつ。実は"苺とチョコレート"というタイトルを思い出せなくてさー。てか、完全にバッド・エデュケーションと勘違いしていた。脳細胞たくさん死んでるんだろうなーきっと。ピアノの練習でも始めるか…。つーかシッコから話飛び過ぎ。脳細胞は死んでも暴走するとこには変化はないんだね。なにしろ日本はアメリカではなく、キューバ医療の精神を見習って欲しいです。

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