2007/09/19

ピュア

「性格に攻撃性が足りない」という理由で、タイタスという名の麻薬探知犬がアメリカの麻薬捜査チームから外されたそうです。麻薬を嗅ぎ分ける能力は高いものの、人に噛み付くのが苦手。ドラマに出てくる刑事に例えれば、恫喝するよりカツ丼食べさせてあげるタイプだったのかもね。

これってなかなか興味深い話題だなーと思いました。だって麻薬探知犬って素晴らしい能力を持つが故に、人間のために働くだけの一生を送っている印象があったから。普通の飼い犬とは比べ物にならないくらい寿命が短く、麻薬中毒で亡くなる犬もいるとか。こんなこと言っちゃっていいのかわからないけど、見方変えたら虐待だよねぇ。とはいえ、麻薬に関わる浅はかな犯罪者を捕まえるために犬に頼らざる得ない現状は変えられず。人間の立場からはもう、都合良く考えるしかないのかなーなんて思っていたんですよ。

もはや麻薬探知犬は生き物としての犬というより、操作に必要な道具というイメージ。だから性格適性云々で離職なんて話を聞くと、妙にホッとしてしまいます。タイタスにはいい飼い主の元で長生きしてもらいたいですな。ってそれもまた、都合のいい幻想なんだけど。

でもさ、犯人逮捕のために多くの犬達の命を犠牲にしているのだから、犯人にはその分もガッツリ量刑増やしたらいいんじゃない? じゃなきゃこっちの気が済まないよ。あと、探知犬にするには相当の訓練が必要なのはわかるけど、活動させる期限を決め、早めに引退させたらどうなんでしょうかね。あーそれよりなにより、麻薬なんてもんが商売になる現状に腹が立つわ。もともと人の脳にはモルヒネと似た働きをする、エンドルフィン酸という脳内麻薬があるんだから、薬に頼らずそれ使おうよ。お金もかからないし害もないんだよ。

麻薬と言えば、先日、全くそんな話とは思わず借りたDVDが麻薬がらみの話でした。


ピュア


出演者にキーラ・ナイトレイの名前が大々的に出ていますが、10歳の少年が主人公です。お母さんが病気のために常用していると信じていた薬が実はヘロインと知り、なんとか止めさせようと懇願する少年の、タイトル通りピュアな気持を全面に出したファミリードラマ。日本未公開だよねーと思ったら、イギリスでも小規模公開とのこと。キーラ・ナイトレイは少年がよく行く店のウェイトレス役で出演しています。

麻薬に頼ろうと思うこと自体が心の弱さの表れだとしたら、中毒状態から抜け出すのは本当に大変な事だと思います。麻薬と言ってもいろいろあるけど、ヘロインとかコカインとか覚せい剤系は使い続けていたら間違いなく死ぬからね。大麻解放を主張し続けていた中島らもでさえ「覚せい剤は絶対にダメ!!」って言ってたよ。

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