本日は映画、ミス・ポターを見てきました。
ピーターラビットは大好きだけど、正直レネー・ゼルウィガーの演技が苦手。すごく演技の上手な女優なんだろうなとは思うけど、ま、好みの問題ですな。
そんなわけで、何度も予告を見ながら「これスクリーンで見る事ないだろうな」と思っていたのですが、シネコン行ったらこの映画とアーサーとミニモイのなんたらかんたらしか見るものがなくて。上映のタイミングが合うこの映画を観賞することになった次第です。
それで映画ですが、「ピーターラビット」の作者ビアトリクス・ポターの恋と波乱に満ちた半生を描く感動作。のキャッチのまんま、文科省推薦?って感じでなかなか良かったです。なにしろ美しく自然が描かれていて、後半にもなるとレネーの演技云々はあまり気にならなくなりました。思っていたよりずっと良かった。
ビアトリクス・ポターがいかに偉人かという事は知ってはいたけれど、本当に良家のお嬢さんだったのね。だからこそ、時代の波に流される事なく、自由に自分の好きな世界を全うできたのでしょう。とはいえ、1900年代初頭の封建的なイギリス社会は、女性がアーティストとして自立するには相当に困難な時代だったはず。ビアトリクスに強い意志と勇気と賢さがあったからこそ、自らの道を切り開けたのだと思います。
その後彼女は、そんな自分の恵まれた環境と、溢れんばかりの豊かな感性を与えてくれた自然に、有り余る程の恩返しをします。産業革命の進行とともに失われそうになる美しい湖水地方の土地を、ビーターラビットなどの収益で次々と買い上げ、国土の1%にも及ぶ土地の維持管理をナショナル・トラストに託したのです。もうほんと、偉い!としか言いようがない。自分の利権ばかりに執着する、どっかの国の政治家やらなにやらの脳みそに、コンパスの芯でキリキリと刻み込んでやりたいよ、ビアトリクスの半生を。
この映画はナショナルトラストの協力を得て、実際に湖水地方で撮影されたとのこと。なにしろピーターが生まれたイギリスの湖水地方は一見の価値あり。木も動物も当たり前のように人と共存する、静かで美しい光景です。
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